30. アリスのままで

30.アリスのままで(2014年アメリカ)

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監督:リチャード・グラツァー
   ウォッシュ・ウエストモアランド
原作:リサ・ジェノバ
音楽:イラン・エシュケリ

ジョン:アリスの夫(アレック・ボールドウィン
リディア:アリスの次女(クリスティン・ステュワート)
アナ:アリスの長女(ケイト・ボスワース
トム:アリスの長男(ハンター・パリッシュ)

あらすじ
50歳の言語学者アリス(ジュリアン・ムーア)は、大学での講義中に言葉が思い出せなくなったり、ジョギング中に家に戻るルートがわからなくなるなどの異変に戸惑う。やがて若年性アルツハイマー病と診断された彼女は、家族からサポートを受けるも徐々に記憶が薄れていく。ある日、アリスはパソコンに保存されていたビデオメッセージを発見し……。

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 常に関心があるトピックが映画になったということで興味を持っていた。言語学者で自他ともに認めている充実した生活を送ってきたアリスは、ジョギング中に突然道に迷ってしまう、講義中に言葉が出てこない、というアルツハイマーの症状に襲われる。自分の努力の成果としての社会的地位や経済的に恵まれた暮らしに突然こう言った病気に襲われるアリスの心情にも共感出来るし、その恐怖感は本当にに伝わってきた。しかも遺伝性のあるレアな病気だという。この若年性アルツハイマーが遺伝するというのを初めて知った。

 ひとの名前や大事なものの保管場所を忘れてしまうと言うことがよく起きるこの頃、何処まで行ったら自分を失うことになるのか。連れ合いや家族に評価を仰ぐのも難しいだろうから、アリスのように自分が判らなくなったときに開く、自分へのメッセージというのは考えたことがある。というのも、私個人としては、家族に負担はかけたくないし、醜い自分を晒したくないからだ。家族に言わせると自分勝手と言われるが、最後は自分で結末を付けるという時代が来るのではないかと思っている。事実、そういうことが許される時代が次第に広がってくる気配があるのだ。不治の病に苦しむ人々から次第にその縛りは緩くなって行くと思う。あと10年位、いやもっと掛かるかも知れないがそれまでは、これ以上症状が進まないよう心身共に若さを保ちたい。

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 つい最近だが、同期会の旅行中、車のキーを財布と共に部屋の金庫にしまったのに、その前に仕舞ったバッグのポケットを探して慌てたのだ。散々悩んでからしばし落ち着いて記憶を辿り、金庫を思い出したのだが、皆に笑われた。

 自分の身にいつ起こるかも知れない怖さを感じて劇場を出たが、ただただ、そうならないことを祈るだけというのも辛いものがある。精々、日々の運動と頭を使うことを忘れまい。このブログも殆ど自分のためのものなのだ。常々訪問してくれる人に感謝しつつ、喩え訪問者が減って行こうとも、ブログやSNSの新しいものには手を出し、電子機器を側に置いていじり回して行こう。日本の歴史や英語の勉強も少しずつ続けよう。山も歩こう、旅に出よう、映画も観よう。

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 でも最近の世の中は判らなくなった。映画では、家族の皆が温かく支えてくれたのが救いだが、そういう人ばかりではないだろう。先の新幹線火災のように他人を巻き添えにする輩もいると思えば、この半年の息災を伊勢神宮にお礼参りする途中で尊い命を失う人もいる。災いをすり抜けなが暮らし続けるが良いか、それとも自分がないまま生かされて生き続けるが良いか。なんか湿っぽくなった。年を取った所為だろう。

 まあ、アカデミー賞受賞、もうひとりの監督との同性婚筋萎縮性側索硬化症を患い、先頃亡くなったというリチャード・グラツァー監督の話題の映画は私に加齢に対する怖さを改めて認識させたものでした。彼の以前の作品が観たくなった。

  夫のアレック・ボールドウィンは体格の所為か軍人役やアクションスターの印象が強いが、近頃こう言った一般人の役を見かける気がする。そうそうあのベンジャミンだった。そして次女のクリスティン・ステュワートはパニックルームの娘役、そして白雪姫だったのか。