10.マッド・ブラザー

10.マッド・ブラザー(2009年アメリカ)

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監督:ティム・ブレイク・ネルソン

エドワード・ノートン(デイジー、ブラディー)
ケリー・ラッセル(ジャネット)

オクラホマ州を舞台に大麻に絡む事件を扱ったクライム・コメディーでなかなか面白かった。エドワード・ノートンが一卵性双生児の兄弟を一人二役で演じている。有名どころのスーザン・サランドンリチャード・ドレイファスなどもでているがノートンのワンマンショウだ。双子の兄の方はアイビーリーグで哲学の教授をしているが、地元で大麻水耕栽培をしている弟が自分の犯罪のアリバイを作るためにわざわざ故郷まで呼び戻したのだ。大学では生徒に逆セクハラされたり、帰る途中で話掛けられた歯科医が後で事件に絡んで来たり、そして帰った故郷で手づかみのナマズ漁が好きで、詩作に耽る高校の教師に惚れたり物語は結構面白く作られているのだが、終わり方がちょっと雑になっていたのが残念だ。 原題の「Leaves of Grass」はアメリカの詩集らしいから、彼女との関係をもう少し描くとかすれば面白かったのかなとも思うのだが、やはり大麻の製造や売人の元締めとの抗争と真面目な大学教授と高校教師の恋愛を纏めて描くにはちょっと無理がある。

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 若い時は兄弟だけでなく母親も大麻を吸っていた時期もあるようで、アメリカでの大麻の製造は勿論犯罪だと思うが、舞台のオクラホマ州に隣接するコロラド州大麻嗜好の合法化が住民投票で可決されたらしいからまあアメリカではかなり一般化しているのだろうからあれ程大々的に隠れて栽培していることもあるのかも。

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双子の良くあるエピソードも交えながら、全く別の道を選んだ双子だが、何処かで矢張り双子だなと思わせるような愉快な映画になっているが、矢張り最後のドタバタをもう少し洒落たアイデアを加えて作れなかったのかとつくづく残念だ。